NEW コラム 2021.12.03
フォークリフトの最大荷重と許容荷重とは?購入時に確認すべきスペック
多くの方がフォークリフトを購入する時に最初にチェックするのが、どのくらいの荷物を持ち上げることができるのか?
最大荷重はいくらか?という点を見る方が多いように思います。
荷物を運ぶためにフォークリフトですから、最大荷重を気にするのは当たり前です。
ただ最大荷重のみを見ていては、運ぶ荷物によっては持ち上げることができないという事態になることもあるんです!?
今回は、フォークリフトの最大荷重と、理解しておくべき許容荷重についての解説を行っていきます。
せっかく購入したフォークリフトが荷物を運べなかった、さらに最悪の場合にフォークリフトの転倒事故を起こしてしまった!といような状態にならないようしっかり理解してもらえればと思います。
フォークリフトの最大荷重とは何か?
フォークリフトの最大荷重とは、読んだそのままフォークリフトが荷物を持ち上げることができる限界の重さのことを指していると思われる方が大半だと思います。
そんなの小学生でも分かると思われるかもしれませんが、フォークリフトの購入やレンタルにおいて最大荷重は非常に重要なチェックポイントとなります。
というのも、最大荷重が1トンのフォークリフトがあったとして、単純にどの状況であっても1トンの荷物を持ち上げることができるというわけではないのです。
「えっ?最大荷重は持てる最大の重さのことを指してるのではないの?」
と思う方も多いでしょう。
最大荷重について、他の用語を確認しながらもう少し解説していきます。
フォークリフトでは実際には最大荷重のものを運べない!?
フォークリフトのスペック表に書かれている最大荷重は、その数値通りに実際の現場で荷物を運べるわけではありません。
最大荷重と書かれている重さの荷物を持てないのでは、詐欺じゃないかと思われる方もいるかもしれません。
今一度、最大荷重の意味を確認しますと、
最大荷重とは、基準荷重中心に対して積載できる最大の重さのことを指します。
荷重中心とは、フォークリフトのツメに載せた荷物の中心からツメの根元までの距離のことを指します。
基準となる荷重中心は、JIS規格によって定められています。
最大荷重は、最も適した条件が揃った場合に持ち上げられる重さを指していると言えます。
そういった意味で、最大荷重よりも重要なのが許容荷重となってきます。
フォークリフトの許容荷重とは?把握しないと事故の原因になる!?
フォークリフトの許容荷重とは、荷重の中心がツメの根元から何mmであるときに積める重さかを表したものです。
運転席側ツメの根元から荷重の中心が遠くになればなるほど、積める荷物の重さは軽くなってしまいます。
簡単な例で解説していきます。
イラストのフォークリフトは、許容荷重が2t。荷重中心が500mmです。
図のように、荷物の中心が500mmの場所にあり、2t以内であれば問題なく持ち上げることができます。
同じフォークリフトですが、同じ重さ2tの荷物であっても、イラストのように大きく荷重中止が600mmに移動してしまっています。
この場合の許容荷重は2t以下になってしまい、持ち上げることができなくなってしまいます。
最悪、重心が前にいってしまうため、車体が持ち上がり横転という重大事故が発生してしまう可能性もあります。
まとめ
必要な荷物を持ち上げ作業を行うことはもちろんのこと、大きな事故を防ぐためにもフォークリフトの購入を考える最大荷重と許容荷重をしっかりと確認するようにしましょう。
その上で、普段の作業でどのような荷物を運ぶのか、サイズや重さはどのくらいなのか、どのくらいの高さまで持ち上げる必要があるのかを明確にしてフォークリフトの選定を行っていただきたいと思います。