NEW コラム 2022.06.22
カラータイヤは黒タイヤと比べて静電気が発生しやすい!?
普通、タイヤの色を考えると多くの方が黒をイメージするのではないでしょうか?
街中を走っている車を見れば、黒以外のタイヤを見ることはほとんどないと思います。
自動車に関しては黒が一般的ですが、フォークリフトのタイヤに関してはカラーがいくつか選択できるようになっています。
もちろん、カラータイヤはおしゃれのためではなく、黒タイヤよりも工場内の床にタイヤ痕を残しにくいために使用されています。
このカラータイヤですが、黒タイヤに比べて静電気が発生しやすいという話があります。
これはどういったことなのか、今回は調べてみました。
目次
本当にタイヤによって静電気発生の違いがある?
そもそもタイヤによって静電気が発生しやすいということがあるのでしょうか?
フォークリフトの乗り降りする際に感電したり、フォークリフトの爪が金属に触れた時にパチっと火花が散ったという経験がある方もいると思います。
実は、黒タイヤではなくカラータイヤを履いている時に静電気が発生しているのです。
なぜカラータイヤで静電気が発生するのか?
黒タイヤでは静電気が発生せずに、カラータイヤだけで発生するのか、その原因はタイヤの含まれる素材の違いによるものです。
黒タイヤの素材の中にはカーボンブラックが含まれています。このカーボンブラックがアースの役割を果たしているのです。
タイヤと路面の摩擦によって発生した静電気は、カーボンブラックによって路面に逃れていくのです。
対して、カラータイヤにはカーボンブラックが含まれておりません。
発生した静電気は外に逃れることができず、フォークリフトに蓄積されてしまうのです。
静電気をそのままにしていたら危険!?
パチッと静電気で痛い経験をされている方は多いと思いますが、実はフォークリフトの作業では静電気によって重大な事故が起きる場合もあります。
静電気が発生する際に出る火花が、ガソリンなどの可燃物が近くにあった場合に引火・爆発の可能性があるのです。
作業中の静電気対策について
フォークリフトの静電気対策として一般的なのは、フォークリフト本体に黒ゴムでできたアースを取り付けることです。
このアースが常に地面に触れる状態にしておくことで、フォークリフト本体から静電気を逃すことができるというわけです。
カラータイヤが最初から装着されている場合、アースが標準装備になっていることが多いのですが、後からカラータイヤに交換したり、中古車を購入した場合に装備されていないこともあるので確認して下さい。
ホームセンターで売っている金属チェーンをフォークリフト本体に取り付けて地面にたらすことで、アースの代用とすることもできます。
運転するときにジャラジャラと音がする場合もありますが、簡単な静電気対策としていかがでしょうか?
カラータイヤと静電気の関係についてのまとめ
カラータイヤは静電気が発生しやすいというのは意外だったかもしれません。
普段の生活では静電気は痛いだけかもしれませんが、危険物を扱う現場では重大事故の原因になることもあるので、しっかりと静電気の対策を行って下さい。